2015年10月1日

東京で(七九)

 この頃は東映の仕事の方が重くなり、バイトの方は月に十日程も行けなくなった。まあ本来こんなもんだろう、と。
その日の出番が終ると同輩等とお決まりの一杯。コノ一杯が旨いんですなあ。殆ど潰れてしまった夢と先の全く見えない道、演技課員への腹立ち。様々な思いを抱えての愚痴酒。夏場は枝豆、冬場はおでん、それも好きなネタを一品。私ならコンニャクのみ。これだけで二,三人で二升やそこら空ける。ほぼ毎日で、店もたまったもんじゃなかったろうね、夏なんかもう帰るのがメンドーなので、オープンセットに潜り込んで寝たりの常態。こんな状態が良い訳無い。しかし飲まなきゃどうにもこうにも始末がつかない。
金も無いのにまあよく飲んだなあ。全く困ったモンで。現在オンエアしているフジテレビ系の「残念な夫」というドラマでこの古巣、大泉学園駅の回りでロケーションがあり、行ってきたけど、まあ様変わりしてまして、私の懐かしき大泉は影形が無くなってました。こんなに変わるんだ。世のうつろいの早さに、改めて驚き、俺は何にも変われてないなあ、、、、、鳴々、情けない。まあ頑張って生きまっさ。
で、バイトの方はと云うと、月に十日位の勤務じゃ特売品の値段とか、色々変わってる物が判らないので、レジは打てない。だからスペースアップだかフェイスアップだかの作業にまわる。これは缶詰等売れた商品の補充の事で結構な重労働。しかもやってる時にお客さんが、アノ商品は何処?コレは何?とかやたらに聞かれる。

濃い顔の三人だなあ・・・

石倉三郎