2011年10月1日

大阪時代(三一)

ケッケッケッ!参りましたわー。
時計を見たらまだ昼前。どうしようかねー、集合時間は午後の5時。全く売る自信はないし、
それより何より、人の家をノックをするのが恐い!
「頑張り次第で5〜6万の収入かあ!、成程ネー!」
しかしこんな事で尻っぽ巻いてたら、役者になんか到底なれる訳がない!
「何をクヨクヨ川端柳♪」と思いながらも気持は沈む一方。
あ!ここは京都だ!東映も大映もあったなあ!!・・・・・・それが何ンや!どないした言うネン!
映画会社はあるけどそれが何ンやネン。行ける訳ないやろ!根性もないクセに!
第一、行ってドースル?知り合いもないのに。ノコノコ行って!会社見てそれで終りやろ!
もうちょっと建設的に物事を考えられへんのか俺は!等々。

「オリーブ公園からの田ノ浦半島」


アーでもないコーでもないと、結局昼になってメシ喰って、5時迄時間を潰して主任サンとやらに冷た〜い目で見られて。もっとも十四〜五人の内、売った人は一人だけ!
しかし世の中には凄い人間もいるモンだわ。つくづく感動。あの状況でこの事典を売る?!
カー!凄いの一言。ホトホト尊敬しやしたね。
コノ時に実はもう役者への道は八割方捨てましたわ。

石倉三郎