2012年6月1日

大阪時代(三九)

ま、「馬鹿につける薬は無い」という、昔の人は良い事を言った。つける薬がないんなら、仕方ネージャネーカ!と言う私。
件の班長なんか、酒が大好きなだけのジミーな人間。毎晩飲ましてくれて、その度ごとに、
「サブ!ええか芸能界なんて、普通の人間の住む処とちゃうで!余程の才能というのんがないと、入れるところとチャウ。なんぼのり平(三木のり平師匠)が好きや言うたって、好きとお前の才能と何の関係もないんやで、分かってるか!」
「判ってんがな、そやから一から勉強、修業するんやないけ」
「それで修業しながら、お前のお母ンに仕送り出来るんか!」
「とにかく、行ってみな話しになれへんやろな。このままココに居ったかて先は見えてるやろ。人生一回
やで!、オレは男やマドロスや!」

「ギャラリー松竹座〜オレのコーナーもあり」


「アホ!」てなもんで、いつの間にか、すっかりその気になって回りの社員からは好奇な目で見られ、
「こいつか、芸能界に行くとか言ってるオッチョコチョイの阿呆は!」とか。女子社員に至っては、何か
気味の悪いモノでも見るような目だったですなあ。
懐かしいネー。
ま、そんなこれやで10日程たった日、来ました届きましたヨ!劇団からの封筒が。
ドキンドキンしながら封を切り、第一選考パス。つまり書類審査はOKという事だ。ギャオー!!ギャオー!!てな感じ。 まさか受かるとは!?世の中捨てたモンじゃないなあ・・・!!

石倉三郎