2013年8月1日

東京で(五三)

当初はレジから流れてきた物(商品)を袋に入れてお客様に渡すという
(バックスといってたけれど)仕事だった。
大量の商品を買って戴いたお客様には勿論、車まで運び、
あるいはタクシーであれば、タクシーを止めて、
きっちりトランクに入れてお送りする。というサービス満点の店だったネ〜。
このときに気が付いたというか、何ンというか、店の形は縦長の店であるので、
レジスターは2台しか置けない。
余程お客サンが混み合ってきたら、端っこにあるレジを開けたりしたが、
普段は2台。深夜12時ともなると銀座が終った姉サン達が迎えのバスに乗って
ドンドンやって来る。(店では銀座の姉サン達御用達のバスを出していた)
買う物を買えば、早いトコ会計を済まして帰宅したい。
これ誰しも同じ事。この時、2台しかないレジは大変だ。

「懐かしい写真」


いかに早く打つか。いかに早く丁寧に袋に入れるか。早くお姉サン方を満足させたい。
そんな思いで仕事してるのだが、勿論お客様達は我々のそんな思いを判るハズも無い。
さすがに銀座!良い好い女のテンコ盛り......
「何やってんのヨ!早くしてヨ!!」
「全く仕様がないわネー!ちょっと早くして!!グズー!!」
こう叫んでるのは、ホント押し並べて十人並以下位の御顔。
あー......あの姉様、この姉サンは、そう云う事を云わないで欲しい......!と、願ってると、
云れない!見事に云わない!
黙って静かに、あるいは友人とニコヤカニお喋りしてらっしゃる。
いい〜女というのは、ドコマデモ美しい!。

石倉三郎