2010年3月1日

小豆島で生まれて。(十二)

進学組と就職組が、あらかた決まって皆それぞれ目的に向かって用意している。
気ばかりあせって。
つまり、会社に入ったところで、中卒の人間なんかが、出世できる訳も無いし
(この頃は、頑なにそう思っていた)
第一、工員服とやらを着せられて、油でドロドロ。
思うだけで嫌だった。

「春 いかなごを食す」


どういう訳か小生、神経質な方で、常に「身綺麗でいたい。」、
という実に嫌な気質を持っていて、子供の頃は特に酷かったですなあ。
かといって、もう殆どの就職組は決まっている。
ヤベー何ンとかしなければ!気ばかり焦って。
仕方がネェーこのままバイトを続けて、その内どこかいいとこでもあれば・・・
なんて・・・いい加減な思いで、
しかし腹の中は必死のパッチ!近頃の甘ったれたガキ共のヒキコモリなんざあ〜、
全く人間世界は闇だネー!働かざる者食うべからずって事を、誰も教えないのかね。
政治が悪いのか社会が悪いのか親が馬鹿なのか。
どっちにしろ甘ったれて、話にならないネ。
青島幸男大先生曰く、「俺を見てみろ、コノ俺を。何の取り柄も無いけれど、多少馬力があるだけヨ!」
いいですネー!座右の銘ですヨ、私にとっては。

石倉三郎